一人きりで買い物をしていると孤独に感じられることがないでしょうか。遊園地に一人で出かければ、どんな気分になるのかを想像すると分かりやすいです。ところが一人きりでも楽しく過ごせる空間もあります。ましてや遊園地のような空間であれば奇跡的とも言えます。実現したのはドン・キホーテで、大原孝治が経営者として掲げている顧客最優先主義が功を奏しています。ドン・キホーテの店内は、おもちゃ箱のように素敵なグッズがいっぱい並べられています。まるで遊園地のように、驚きが満ちていて、好奇心をそそられる空間です。その一方で生活必需品をお得な価格で購入できるのも忘れてはなりません。孤独を感じるどころか、一人きりの時間でさえも楽しく過ごせて、買い物も済ませられる空間です。

誰のための店舗なのかを問い詰めると、最終的には顧客のためと言い切ってしまう姿勢こそがサービス業の神髄と言えます。

言葉だけでなく、現実に実践しているのが、現場を知り尽くしてきた大原孝治の知的な戦略ならではの特徴です。どうしたら喜んでもらえるのかを、徹底的に追及していると言っても良いでしょう。喜びは、求めに応じるだけでは達成しにくい場合がありますので、なんらかの提案の要素も必要になってきます。生活必需品を取り揃えて、なおかつパーティーグッズや面白グッズを取りそろえることで、提案の要素も満たしています。欲しいものを見つける目的と、面白いものを探す目的が、バランスよく存在できています。